こんにちは。22時間断食(ファスティング)と筋トレで理想のカラダを手に入れた「ルカ君」です。現在33歳,男性,170cm,54kg,体脂肪率8%台をキープしています。
毎日、1日1食と1日1時間の筋トレをする生活(FastFitness)を継続しています。カラダの見た目がわかるようにYoutubeに毎日動画しています。こちらも是非参照してください。
今回はVol:26「食べない人が若く見えるメカニズム」を解説します。
皆さんの身の回りには、実年齢よりも若く見えて、活き活きと活動している人はいませんか?
身の回りにいなくても、例えば、前澤社長などのIT企業の実業家や経営者などは、とてもスマートでシュッとしている印象を頂いている人が多いのではないでしょうか?
そういう人は、実は「小食」であったり、「プチ断食」を生活に取り入れている人が多いのです。
実際に、ブログ管理人ルカ君も、実年齢33歳ですが、周りの人から、見た目で指摘される年齢と実年齢に、差が生じるようになりました。
そこで今回は、船瀬俊介さんの著書「『食べない』人は、なぜ若い?」から、小食がいかにして、アンチエイジングにつながるのかを解説していきます。
体質改善や理想のカラダづくりに試行錯誤している方のヒントや、生活や習慣に取り入れられる情報になれば嬉しいです。
食べない行為がサーチュイン遺伝子を起動する
「食べ物自体を食べない」。つまり「小食」や「断食」によって、老けずに長生きできることが、様々な研究で明らかになっています。
人には長寿遺伝子というものがあり、これは細胞の若返りや長生きに繋がる遺伝子の事でなのです。
そして、この遺伝子は断食などの空腹時に活性化する事がわかっています。
その長寿遺遺伝子を活性化する方法や「小食」「断食」の持つアンチエイジング、若返り効果、長生きへの影響について様々な研究と実験の結果を交えながら解説していきます。
今回のブログを読めば「小食」や「断食」による驚きの効果と、健康で長生きするための実践法を理解できるでしょう。
サーチュイン遺伝子で助かったチリ鉱山の奇跡
まず。最初に実際に発生した事故からサーチュイン遺伝子の解説をします。
2010年にチリの鉱山で起こった落盤事故を御存じでしょうか?33名の作業者が落盤事故により坑道に閉じ込められてしまった事故です。
落盤事故の後、すぐに救出活動が始まりましたが、現場の崩落の状況がひどく、作業が難航したため、33名の作業員たちは2週間以上も地下700mの密閉空間でほぼ食料0の状態で閉じ込められる状況が続きました。
正直、当時は作業者の生存は絶望しされていましたが、救急隊は確認のため地下700mにある避難所まで直径8センチのドリルで穴を掘っていきました。
そして、事故から17日目、その探索ドリルを引き上げるち先端に「俺たちは生きている。33名全員無事だ」と書かれた紙切れが結び付けられていたのです。
そこからは、食料なたの物資を送り届けながら、救出用穴の切削活動を続け、最終的に全員が救出されたのは事故から69日目でした。
深さ600m以上の地下で、これだけの人数全員が2か月以上、生き延びた例は他にありません。
ここで、ある疑問が浮かびます。「なぜ食料がほとんどなかった最初の17日間を生き延びれたのか?」です。
この疑問を解決する答えこそ「小食」&「断食」による驚異の働きによって説明されているのです。
チリ鉱山の事故で作業者が行った「小食」「断食」
落盤事故が起こった当時、地下の避難所にはわずか1日分の予備食糧しか、貯えられていませんでした。
具体的には、ツナ、サーモンの缶詰が10個ほど、他委はクラッカーとミルクが少しあるだけでした。
それを作業員のリーダーだった、ウルスァ氏が、誰一人例外なく食料を3日に1回と決めました。そして、3日に1度ある食事は一人当たり「缶詰ツナ2サジ」「クラッカー2分の1」「ミルク2分の1カップ」という配分にしました。
この頻度と献立を見ても分かる様に、1日あたりの摂取カロリーは果てしなく0に近い物です。
その状況で、救出される期間の間を耐えたわけですが、いざ救出されるときには、ガリガリでフラフラの状態どころか、全員が想像以上に元気で健康な状態で周囲を驚かせました。
その、驚異の健康状態について、答えを知っていたのが、断食療法の指導者で「彼らはほとんど食事をしていないのになぜ生きていたのか?」という問いに対して、「生きているのは当然です。標準の断食コースは20日間ですからね」と答えています。
そして、もうひとつ議論されたのが「なぜ密閉空間でパニックにならなかったのか?」です。これについても、「断食を行うと、非常に安定した精神状態になり、体重は減りますが、心身とも引き締まり健康になるからです。」と回答したそうです。
「小食」「断食」は精神状態を安定させる
「食べない」ことが、逆に人間に強い生命力と精神力を与えるというのは驚きの事実ですが、これはヨガの世界では5000年以上も前から提唱されています。
ヨガの有名な教義に「腹8分で医者いらず。腹6分で老いを忘れ。腹4分で髪に近づく」というものがあります。
そして、ブッダもイエス・キリストも悟りを開くために断食修行を行っています。食を節し、食を断つことで心身は最高の高みに達すると考えられていたからです。
すこし、宗教的な話しに逸れましたが、生理的、心理的にもこの教えが正しいという事が現代医学によっても証明されてきています。
言い換えれば、チリ鉱山の33名の作業員たちは、突然の落盤事故によって地下700mの落ち着いた道場で17日間の断食修行を行ったようなもので、それによりパニックや自暴自棄にもならず、精神状態が安定したまま救助を待つことができたというわけです。
極端な話、もし地下にもっと多くの食べ物があった場合、過酷な環境に耐えきれずパニックや暴動や食べ物の奪い合いに発展していた可能性もあるのです。
正岡子規は「体食漢」「大食い」で生き急いで死去した
逆に大食いが身体に悪い事例を紹介します。
「大食漢、食ひまちがいで、逝きにけり」という言葉を御存じでしょうか?これは、かの有名な正岡子規の、死に際の病床日記のタイトルにされている風刺俳句です。
正岡子規があまりピンとこない人でも「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」という俳句は耳に残っているかもしれません。
この正岡子規は大食いで死去したのです。子規は、甘いものが大好きで1度に下記を11個食べたりしていました。
そうして、甘い物を中心に暴食を繰り返した結果、糖分の摂り過ぎもたたって、脊椎カリエスという病気にかかり寝たきりになりました。
この脊椎カリエスというのは、脊椎の骨がスカスカになり、その骨が病原菌に侵されることで、背骨が変形したり、体内に膿が溜まったりして激しい痛みを伴う病気です。
そんな病状でも、子規は食いに食いまくりました。寝たきりなので腹ばいの状態で食事をするのですが、日記に記されていた食事メニューは、朝:おかゆ 4椀、昼:おかゆ 4椀、夕方:茶漬け 4椀。さらに、プラスαで4杯のご飯、間食に牛乳180ml、菓子パン10個、梨3つです。
このメニューに関して、正岡子規も「この頃 食ひ過ぎて 食後吐きへかす」と記しています。そして、最終的に35歳という若さでこの世を去りました。
不調時は「食うな」「動くな」「寝る」で対処する
正岡子規が末期になって、吐きながらも食べまくった理由は、不調時の間違った認識がありました。
母親と妹が看病をしていたのですが、当時は一般的に「栄養をたくさん摂れば病気は治る」と信じられていました。
母親も子規の病気が「早く治ってほしい」という痛切な思いから、刺身やウナギ、菓子、牛乳、果物といったご馳走を用意し、そのご馳走を用意する費用を捻出するため、自身は一汁一菜という粗食にしていました。
この間違った認識により、結果的に栄養を摂りまくった子規は29歳という若さでこの世を去り。小食に耐えていた家族は長生きしたという皮肉な末路を辿ったのです。
確かに、貧しくひもじい食事で栄養失調で亡くなる人もいた時代だったので、「栄養をあるものをたくさん食べたら元気になるという」ミスリードの解釈をしてしまいがちになるのも理解できます。
しかし、この解釈は栄養失調以外の病気には全く当てはまりません。むしろ動物も人も栄養を摂り過ぎると早死にする事がわかっているのです。
野生の動物は怪我や病気をしたとき、巣穴に籠って、何も食べず、じっと横たわって身体を休めます。
食を断つことで、本来消化吸収に向けられるエネルギーがすべて体の治療に回されるのです。つまり自然治癒力が高まることを動物たちは本能で知っているのです。
実際に、断食する事で免疫力は数倍から数十倍に激増すると言われています。
この動物の本能から学ぶべき、病気の時の鉄則は「食うな」「動くな」「寝る」なのです。
小食なら健康で長生きできる
「カロリー制限すれば、寿命が延びる」という研究論文は80年以上前から存在していました。コーネル大学のマッケイ博士による「マウスの栄養と寿命に関する論文」に記載されている内容を紹介します。
摂取カロリーを60%に制限したマウスは、好き放題い食事をしたマウスより2倍生きたという研究結果でした。
当時は、カロリーを摂る事が身体に悪いと考えられていなかったので、この論文は今までの栄養学を根底から覆す衝撃的な物でした。
更に、当時第2次世界大戦中に、空襲や戦闘などにおびえながら、日々強いストレスにさらされながら過ごす生活が健康に悪影響を及ぼし、病気などで早死にする人も増える予測が建てられていました。
しかし、フタを開けてみると心臓病などの疾患で亡くなる人はが通常時よりも2割減る結果となり、予想を大きく下回りました。
これは、戦時中の配給制で小食の食生活になっていたからと考えられました。それが、きっかけとなり「抗歳学」、いわゆるアンチエイジングについての研究が盛んになり「カロリー制限」の長寿効果を紐づけるようになったのです。
「小食」なら若々しく老けない
先ほど、記載した通りアンチエイジングの分野では、微生物やマウスの仲間を使った実験で、実際にカロリー制限が老化を遅らせ寿命を延ばすことが証明されています。
次の問題は動物として、種類が異なる人間にその結果が当てはまるかが焦点になりました。
そこで、ウィスコンシン大学では、人間と同じ霊長類のサルによる実験で20年もの年月をかけて7割のカロリー制限をしたサルと食べたいだけ自由に食べさせたサルを比較研究しました。
そして、2匹の猿が27歳。人間でいうと80歳くらいになった時点で健康状態や、見た目の変化を比較したところ、小食サルの方は若々しくシワもなく、毛並がフサフサだったのに対して、満腹サルの方はシワがあり、毛並もパサパサで不揃いで見るからに高齢サルという見た目になりました。
更に、小食は見た目を若々しいだけでなく、極めて健康でこの「低カロリー食が老化を遅らせ、ガンや糖尿病などの進行を遅らせる」という研究結果が、世界で最も権威ある化学誌『サイエンス』に掲載され大反響を起こしました。
つまり、サルと同じ霊長類である人間も小食にすれば、同様の効果を得られる可能性が極めて高いということです。
人間の細胞の中には、老化や寿命に関係する長寿遺伝子と呼ばれるものが50種類ほどあります。中でも「サーチュイン」という長寿遺伝子が老化抑制の動きをすることが、マサチューセッツ工科大学の研究で発見され注目されています。
わかりやすく説明すると、これらの長寿遺伝子が「ON状態」、つまり活性化すれば、細胞は若返り健康で長生きできるという事です。
そして、この長寿遺伝子を活性化させるカギが小食なのです。先ほどの、ウィスコンシン大学のサルの研究でも、細胞内の長寿遺伝子量を測定しており、満腹サルはカロリー制限サルよりも遺伝子の数が少なかったことが判明しています。
では、なぜ小食だとこの長寿遺伝子が発動するのか?という次の疑問が出てきます。その答えが長寿遺伝子の役割が「子孫を残すための生存戦略」のために、存在しているだからと考えられています。
人が狩猟採集生活していた原始時代は、冬などで獲物が取れなければ食べるものが、1週間何もない状態が当たり前でした。
つまり、そういった空腹時に生命の維持のため細胞や肉体を健康に保つ働きをしていたのが、長寿遺伝子だと考えられています。
そして、先進国ではフードロスなどの社会問題になるほど、飽食の時代になりました。常に食べ過ぎの状態で、長寿遺伝子が「OFF状態」になってしまっているのです。
つまり、小食にしたり断食して長寿遺伝子を「ON状態」にさえすれば、老化が抑制され若々しく長生きできるようになるのです。
ルカ君は1日1食で22時間の絶食タイムを設けている
ルカ君は、1日に夕食のみの食生活を3年目に入りました。
大体、夕食時は2時間ほどかけてゆっくり食べるので、その時間以外は絶食しているスタイルです。
最近になり、肌や髪の毛のツヤが実年齢よりも保たれて、過食していた20代の時よりも肌の触り心地が断然に改善されています。
更に、1日22時間の断食と1日60分の筋トレで、ガリガリではなく、うっすらと筋肉が付いた細マッチョ体型を維持できています。
皆さんも、ぜひ見た目の改善とアンチエイジングのために、断食にトライしたい際は、夕食のみを摂る様にすること。そして、運動習慣として筋肉トレを取り入れる事をお勧めします。
まとめ
今回は「小食」「断食」が健康につながった過去の事例や大食いが不調を引き起こした実例を交えて、これまでの論文や実験結果からカロリー制限が若返りや健康に至るメカニズムを解説しました。
身体の不調や見た目を改善する際には、「何を食べたら身体にいいか?」と考えがちですが、そもそもの食事の量も見直すことも大事です。
そして何より、現代人が「普通」と思っている量が、そもそも多すぎる可能性が高い事が挙げられます。
このブログがキッカケでほんの少しでも食事の量を見直す機会になれば、ルカ君もとても嬉しいです。
今後も健康やダイエットに繋がる食事や運動、断食や小食、オートファジー効果についての解説記事をブログにまとめていきます。最後までご精読ありがとうございました。